大腸内視鏡検査(Total Colonoscopy:TCS)の難易度に影響を与えると思われる要因は内視鏡医に関する要因、環境に関する要因、患者に関する要因にわけられます。
内視鏡医に関する要因
内視鏡医の能力や経験数というのが当然最も大きな因子であり、これは内視鏡医の技術の修練や経験の蓄積により改善されます。
環境に関する要因
適切な腸管洗浄、前投薬やファイバーの選択、施設によっては透視やUPDの使用などが影響します。
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患者に関する要因
患者さんの年齢、性別、体型、手術の既往などがTCSの成功を左右すると言われてきましたが、これはあらかじめ決まった要因であり改善することはできません。しかし、もし事前にTCSの難易度を予測することができれば、より効率的でスムーズなTCSの実施が可能と思われます。
対象と方法
対象は2007年3月~12月に豊永医師がTCSを行った連続する650症例です。緊急内視鏡、大腸切除の既往は除外しました。前処置法はブラウン変法またはニフレック法を用いました。挿入方法は無透視、一人法で、原則として脾彎曲部でストレート化を行う二段階挿入法を行っています。前投薬は塩酸ペチジンとジアゼパムを使用しました。電子スコープはオリンパス社のCF-Q260AI、CF-H260AIです。
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盲腸到達率と盲腸までの挿入時間
650例中646例で盲腸まで挿入可能でした。不成功4例の原因は、進行癌のため内視鏡が通過不能であった3例と、胃癌術後の男性でS状結腸の癒着のため不成功に終わった1例です。
TCS挿入時間は2分台が最も多く、中央値は3分25秒、平均値は4分9秒でした。
TCSの難易度に影響を与える因子
疼痛管理のためのオフィスマネージャーの目標
TCSの難易度に影響を与えない因子
TCSをスムースに行うための対策
TCS予定患者の性別、年齢、肥満度、排便習慣からTCSの難易度を予側することにより、無理のないTCSのスケジューリング、効果的な前投薬の選択、最適なファイバーの選択、研修システムへの応用が可能になると考えられました。
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